自動車フィルムとは
自動車の窓ガラスに施工する専用フィルムです。 良好な視界を保ちつつ、有害な紫外線から肌を守る紫外線カット機能、ガラス破損時の破片飛び散りを抑える効果があり、ガラスが割れても車内からの脱出は容易にできます。施工箇所は、フロントガラス3面(前面ガラス、運転席・助手席の窓ガラス)と後部座席の窓ガラス、後面ガラス等となります。フィルムの種類には、赤外線カット機能のある「遮熱フィルム」と赤外線カット機能のない「着色フィルム」があります。フィルム施工時、ヒートガンの熱でフィルムを収縮させ、ガラスの曲面に沿って成型できることも特徴の一つです。
遮熱フィルム
遮熱フィルムは、太陽光の暑さの元となる赤外線(IR)をカットする機能があることから、肌が感じるジリジリとした不快感や車内部品等が発する輻射熱による車内温度の上昇を抑えることができ、乗員の快適性の向上がはかれます。フィルムには透明タイプと着色タイプ(スモーク系)があります。用途や好みに応じてお選びください。
遮熱フィルムの効果実験
(体感器によるバター溶解実験)
太陽光を想定した赤外線ランプで遮熱フィルム貼付済ガラスと未貼付ガラスを照射した時、それぞれの窓際の温度と快適性を、バターの溶け具合で視覚的にとらえた実験映像です。
運転席・助手席のガラスと
フロントガラスへの施工
運転席・助手席のガラスとフロントガラスには、法令*1に基づきフィルムを貼付して可視光線透過率を測定し、測定結果が70%以上あればフィルムを貼付できます。 現在では、こうした法規制に対応した高透明遮熱フィルムが開発され、遮熱機能による乗員の快適性の向上、紫外線カット効果、ガラスが割れた時の飛び散りを防ぎ安全性が高められることから多くのカーディーラーやフィルム施工店、オーナードライバーに支持されています。 今後は、カーディーラーやフィルム施工店等での普及がすすみ、市場の活性化が期待されています。
法令*1 【法令の抜粋】道路運送車両法 第二章 自動車の保安基準第二十九条 3項
自動車(被けん引自動車を除く)の前面ガラス及び側面ガラス(運転席より後方の部分を除く。)は、次の基準に適合するものでなければならない。運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分における可視光線の透過率が七十パーセント以上のものであること。
後部座席の窓ガラスと
後面ガラスへの施工
これらの窓ガラスには一般的に着色(スモーク系)フィルムが施工されています。しかし、その着色フィルムはIRカット機能のない単なる着色フィルムが多く使われています。今では海外同様、高機能の遮熱フィルムが開発されカーメーカーの純正部品に採用されたり、優良施工店で使用されたりして需要を伸ばしています。こうしたことから、今後も車内の快適性を高め、オーナードライバーからも喜ばれる遮熱フィルムの施工をお勧めいたします。
着色フィルム
従来からIRカット機能のない単なる着色フィルムが多く使用されてきています。価格が安く、紫外線カットや車内の目隠し効果はあるものの、赤外線(IR)をカットする遮熱機能がないことから、車内の温度が上昇、また乗員の顔が感じるジリジリとした不快な暑さも抑えることはできず、車内の快適性の向上にはつながりにくくなっています。着色フィルムの需要は今後も一定量あるとは思いますが、できるだけ遮熱フィルムを採用されるようお勧めします。