防災フィルムとは
防災フィルムの定義
- 1. 日本ウインドウ・フィルム工業会は、会員企業の製品でJIS R 3109(建築用ガラスの暴風時における飛来物衝突試験方法)に従い実施された試験に合格した製品(試験で保障された耐衝撃性能に限る)を「強風時の飛来物による災害防止性能を持つフィルム」として「防災フィルム」と規定する。(含、工業会みなし基準適合品)
- 2. 施工は、日本ウインドウ・フィルム工業会が認定する「防災フィルム認定施工者」が、同工業会の推奨する仕様に基づき実施する。
- 3. 「防災フィルム認定施工者」は、施工完了後 「防災フィルム施工済」ラベルをフィルム面に貼付する。
(防災フィルム施工の証明を行う)
防災フィルムの評価試験映像
“防災フィルム”のJIS R 3109に基づく評価試験
(京都大学防災研究所 丸山研究室)
加撃体C試験動画
加撃体A試験動画
加撃体C試験動画
丸山教授のプロフィール
丸山教授のプロフィール
丸山 敬(まるやま たかし)
京都大学防災研究所
気象・水象災害研究部門 耐風構造研究分野
教授 工学博士
JIS R 3109試験結果の解釈について
厚さ5ミリ(ガラス呼び厚み)のフロートガラスに350μm厚のフィルムを貼り、JIS R 3109に従い加撃体Cを用いた衝撃試験に合格している。 また厚さ6ミリ(ガラス呼び厚み)のフロートガラスに100μm厚のフィルムを貼り、JIS R 3109に従い加撃体Aを用いた衝撃試験を実施し合格している。(いずれも試験で保障された耐衝撃性能に限る) これは、単に飛来物の衝突・破壊時のガラス片の飛散を抑えるだけでなく、貫通による飛来物の室内への侵入を防ぎ屋内の人を守ることができること。また、室内の気圧の急激な変化を引き起こし、屋根が飛ぶなど重大な被害を生じさせる原因となる大きな開口部を生じさせない性能を持っていることを表している。
このような性能を持つ「強風時の飛来物による災害防止性能を持つフィルム」を日本ウインドウ・フィルム工業会が“防災フィルム”と称するのは適当であると考える。
また、厚さ5ミリ(ガラス呼び厚み)のフロートガラスに350μ厚フィルムを貼付した試験体が、加撃体Cを用いたJIS R 3109試験に合格したことから、下記についても試験に合格しているものとみなす。
- 1) 厚さ5ミリ以上のフロートガラス(例:FL6、FL8等)に350μ厚以上のフィルムを貼付した場合、加撃体Aならびに加撃体Bを用いたJIS R 3109試験に合格するとみなすことができる。
- 2) 試験体製作時に用いられたフィルムと製造元が異なっていても、同じ材料で製造され、かつ性能的に同等と認められる厚さ350μm以上の製品を厚さ5ミリのフロートガラスに貼付する場合、加撃体Aならびに加撃体Bを用いたJIS R 3109試験に合格するとみなすことができる。
2023年2月6日 現在
防災フィルムが施工できる地域
評価試験の結果、防災フィルムは国土交通省が定める基準風速41m/秒未満の地域の建物に施工することができます。
規準風速41m/秒未満の地域は、下記を除きほぼ全国をカバーしています。
(基準風速41m/秒以上の地域:沖縄県並びに鹿児島県島しょ部、東京都八丈町・小笠原諸島等)
詳細は「平成12年5月31日建設省告示第1454号」第2の「各地方の基準風速一覧」をご覧ください。
「防災フィルム認定施工者」による施工と
「施工済ラベル」の貼付
日本ウインドウ・フィルム工業会認定の「防災フィルム認定施工者」が、同工業会が推奨する仕様に基づき施工と確認を行い、
施工完了後に「防災フィルム施工済」ラベルを貼付します。
<防災フィルム認定施工者カード>
防災フィルム認定施工者カードは、厚生労働省が実施する技能検定試験「ガラス用フィルム施工職種(建築フィルム作業)」の1級に合格し、かつ日本ウインドウ・フィルム工業会が実施する防災フィルム講習受講者のみが保持できるものです。 防災フィルム施工者は、常時このカードを携帯していますのでご確認ください。
防災フィルム認定施工者カードの有効期間:
講習受講日より5年後の月末
<防災フィルム施工済ラベル>
「防災フィルム施工済」ラベルには、施工したフィルムの種類、施工年やフィルムのメンテナンス方法が記載されています。
施工するフィルムとガラスの厚みにより貼るラベルが異なります。
100μ厚フィルムを呼び厚み6ミリ以上のフロートガラスに施工した場合、★のラベルが貼付されます。
350μ厚フィルムを呼び厚み5ミリ以上のフロートガラスに施工した場合、★★★のラベルが貼付されます。
「ラベルの大きさ:横 45㎜X縦 40㎜」